protools 10

protools10が発売され、どう違うのかを調べていたところ、かなり変わってきている事が分かりました。

便利そうだなと思った機能は、cubaseでできてた事のパワーアップ版ですが、各々のリージョンにボリュームを調節できて、カーブを書く事ができます。しかもこのオートメーションは、プラグインに入る前のボリュームなのでCOMPのかかり具合も変わってくるという事です。これは便利。

後、気になったのがAAX。今までのPlug-inの種類は、RTAS(CPU負荷)と、TDM(DSP負荷)でしたが、新たにAAXという種類が導入されるという事。違いは、32bit対応だった物が、64bit対応になるという事です。
これからprotoolsは、64bit対応を基本としplug-in等どんどん進化させていく準備段階ですよ、という事だそうです。

bitというのは音の波形でいう縦軸の事で、音の強弱がよりいっそう細かくなるという事です。その代り一曲の要領がかなり重くなります。今のところCDは16bitですが、64bitのような、よりきめ細かい音が市場にでてくるようになれば、mp3とのクオリティーに差がつき、正規版でしか味わえない一曲の重みが増すのかもしれないと思いました。

2011/12/2

Rhodes mark 2

スタジオにある、自慢のローズピアノです。

みなさん既にご存知だとは思いますが、ローズピアノは
ジャズでは、チック・コリア、マイルス・デイヴィス、キース・ジャレット、ギル・エヴァンス、ソウル では、スティーヴィー・ワンダー、ダニー・ハサウェイ、レイ・チャールズ、フュージョン は、ジェフ・ベック、ロックなら、レッド・ツェッペリンなど、かなりの有名アーティストがこの音を愛し次々とヒット曲を作り出してきました。

原理は、h字型の非対称な金属製音叉の一方の枝をハンマーで叩き、近傍の電磁ピックアップで電気信号に変換する方式で、アウトはラインモノ一本で大変シンプルなのにもかかわらず、広がりがありとても美しいです。大好きな音の一つです。

2011/8/31

4種類のプリアンプを使い分ける

上から、Universal Audio 6176、Avalon Vt 7373 Sp、SSl Xlogic Alpha、Focusrite ISA 428です。すべてマイクプリアンプなんですが、それぞれ全然音が違います。
このプリアンプを使えば、同時に10トラック録音する事ができ、それぞれの特徴を生かし色づけしていけます。

Universal Audio 6176は、低域がが鮮明でふっくらとした感じで、キックや、ベース、フロアタムなどに良いです。しかも、1176同様のコンプが付いていて単体でも使える優れものです。

Avalon Vt 7373 Spは、ガッツリと音が、前に出てくる感じで、ハイがきれいに録れます。ヴォーカル録りに良くコンプとEQのかけ録りができ、便利です。スネアや、サブキックに使うのが好きです。

SSl Xlogic Alphaは、芯がしっかりして、重厚感のあるサウンドが手に入ります。インプットとアウトプットの他に、VHDというつまみが付いていて、テープサチュレーターを効かせる事ができます。2ミックスや、シンセ、ターンテーブルなどのステレオをこれに通すと低温が安定し、腰のある音にまとまります。ドラムは、どのパートでもその役割りを果たしてくれます。お勧めです!

最後にFocusrite ISA 428ですが、僕はこの4つのメーカーの中で一番好きです。Classic NEVEの特徴でもあるデュアル・ゲイン回路を採用し、ハイファイかつクリアな空気感で柔らかい感じがします。ハイハット、トップ、ボトムスネアなどに使うのが好きです。

それぞれ違う特徴があるプリアンプを選びました。なぜなら、音楽もジャンルによっては、固い音が似合ったり、柔らかい音が似合ったりそれぞれ違うからです。

2011/8/25

NEUMANN U87

NEUMANNの歴史は深く、第2次世界大戦の前にまでさかのぼり、最初に有名になった物は、戦時中に軍用として開発されたマイク、CMV-3で、ヒトラーも演説で使用し今も写真等で確認することが出来るそうです。今では、どのスタジオにも置いてあるぐらい大人気のNEUMANNです。
 このマイクは、初代のU-87に始まりU-87i,U-87Aiと進化をしていく中で一番最初の型のもの、U87aiよりもしなやかで、独特の奥行きがあります。

ドラム録音の時、トップに一本使うだけで、一気に迫力のあるサウンドになります。

2011/8/24

Wavelab7導入

スタジオにMac対応のマスタリングソフトWavelab7(最新版)を導入しました。

これによりDDPでの納品が可能になります。
今までのマスターCDの作成は「PMCD」というCDライター(CDドライブ)とCD-Rのクオリティに依存する納品方法だったんですが「DDP」はデータなのでライターやCD-Rのクオリティに事実上依存しないフォーマットになります。
最終的にOKが出たマスターの音がそのまま工場に納品出来ます!

2011/5/1

Apogee ROSETTA 800 AD/DAコンバータ

僕の使っている機材の中で最も重要な機材です。どんな機材かと言いますとまず、コンピューターの音、ITUNEや、制作ソフトで作る音を聴くには、オーディオインターフェイスという機材が必要不可欠です。このオーディオインターフェイスにプラグをさしたり、スピーカーを繋げることで、音を聴くことができます。Apogee ROSETTA 800は、コンピューターとスピーカーをつなぐ間の機器ということです。

今の時代かなりの割合でコンピューターでの制作が主流となっています。テープでレコーディングをしていたころに比べると簡単、正確で、早いからだと思いますが、音質の面で言わせてもらうと温かみや、耳心地が悪くなってきていると思います。だからといって、昔のアナログ機器を手に入れようとすると、とんでもなく値段が高く壊れやすいし、場所もとるし、曲を作るペースも落ちてしまいます。という事で、僕はコンピューターでの音(デジタル音)をより良い音で聴きたいし、逆に生の音(ヴォーカルや、ギター、ドラム、ベース等)をより良い音でコンピューターに取り込みたいと思いこのApogee ROSETTA 800を買いました。
AD/DAコンバーターという意味は、Aがアナログ、Dがデジタルの意味で、アナログからデジタル、デジタルからアナログに変換する機器だという事です。普通の家庭用オーディオコンポや、音を再生できる物にもコンバーターは付いてますが、Apogee ROSETTA 800は、コンバーターのみで定価359,000円するほどにこだわって作られています。音を良くするためには、こういった各々の役割ごとに機材分けされ、こだわって作られている物を一つずつ集めていくという事なんですね。

2010/9/6

音響パワーイコライザ APEQ-2pro

僕のスタジオにある機材の紹介をいくつかしていこうと思います。


/>

この名前だけ聞いても何の事かわからないと思いますので、音響に詳しくない人にも分かるように、
できるだけ分かりやすく説明します。

イコライザーとは?

イコライザーとは、音の周波数(高い音、低い音、その間の音、少し高めの音等)ごとにボリュームを
変えられるものです。

一般的に高い音をハイ、低い音をロウ、その間の音をミッド、ハイとミッドの間をミッドハイ、ロウとミッドの間を
ロウミッドと呼んでいます。これをひっくるめて周波数帯域と呼んでます。ボーカルをもう少し目立たせたいので
あればミッドを上げて、重低音にしたければ、ロウを上げます。 ITUNEのなかに付いているイコライザーも同じ意味です。

聴く場所によって音が違って聞こえる話

同じCD、同じCDプレーヤーを使って、部屋で聴くのと、ホールで聴くのと、クラブで聴くのと、外で聴くのと
音が違って聴こえますよね。音は波の形をしていて一直線に飛びます。私たちは、スピーカーから直接
耳に入る音と、壁に反射して耳に入ってくる音を聴いています。

なので、当然壁の形や、素材によって聴こえる音はハイや、ミッドやロウのボリュームが変わってきます。
音の波が、並行した壁に反射を繰り返し、さらに波の山と谷の部分がちょうど重なってしまうと、音が
消えたりします。

ということで、音を作る側の人間が聴くスピーカーの環境はどの帯域もボリュームが大きくてもいけないし
小さくてもいけません。0でなければいけません。
全帯域が0である事をフラットと言います。

APEQ-2proとは?

話をもとに戻して、音響パワーイコライザ APEQ-2proはどういう機械かというと、帯域にハイ、ミッドハイ、ミッド、ロウミッド
、ロウと5つ紹介しました。これを5バンドあると言います。この機材は4096バンドあります。半端ない数ですよね。
帯域4096箇所のボリュームを測定により自動的に限りなく0に調整してくれる機械なのです。この機材が発売
されるまで、多くのスタジオは設計から壁等の素材に莫大なお金をかけてきたと思われますが、この機材によって
一気に解消されてしまうのです。ミックスエンジニアとしては、とても安心してかつ信頼して聴くことができます。

上のグラフの見方ですが、緑色の線が補正前、白色の線が補正後です。横軸が周波数帯域、左からロウ。
右に行くにつれて音が高くなりハイに近ずいていきます。縦軸がボリュームです。

実際に僕のスタジオで行った測定時の結果でなんですが、すごい左の方、ロウのほうが全く音が鳴ってないと
思われますが、人間の耳では聴こえない部分でもあります。僕のスタジオで使っているYAMAHA NS10M
なんですが、このスピーカーはまさにグラフのようにすごい下の低音に耐えられない構造になっています。
ま、そんなにミックス上、問題ではありません。なぜなら、一般家庭で聴くスピーカーも、このYAMAHA NS10M
が最も近いと言われているからです。作る側のスピーカーは一般のスピーカーにより近く、さらにフラットな音を
聴きながらミックスする事がベストだと思っています。

導入後、実際にミックスのレベルがあがったと、クライアントからのメッセージを頂いております。
この機材は映画の音を作るスタジオや、コンサートホールなど海外でも続々と導入されてきています。
詳しくは、http://www.realsoundlab.jp/archives.html

2010/8/13